画家の死後:内藤瑶子の生前日記

自称絵描き|内藤瑶子のナイトー自身による、活動報告のブログです。/ 東京近辺で活動中。詳しいことはhttp://yokonaito.info/へ。

人人展近づく!図録にも寄稿。ギャラリートークもあるよ。

3月末。毎年恒例の人人展が今年も近づいてまいりました。

いろいろな雑務をこなしているメンバーも含め、もしかして俺たちパニクってる……?状態。

展示準備は何回やっても、なんだか慣れませんな。

「第42回人人展」
今年の人人展は、例年と場所・会期が変更となっております。ご注意ください。また、月曜日も開場しております。
会期:2018.325日(日)~31日(土)
時間:9301730入場17:00
会場:東京都美術館・1階 第4展示室(上野公園内)(地図はこちら

  • 会期中無休最終日は14:30入場、15:00まで

入場料:一般500円・学生300円
主催:人人会
図録:500円にて販売予定

 

さて、図録も刷り上がって参りました!

前回もお伝えしたとおり、今回の特別陳列「顔」のスピンオフで、図録企画もあります。

光栄なことに私もテキストを寄稿させていただきました。

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こんなやつです!


この展示は、人人会創立の中心的なメンバー・中村正義のエッセー「絵はすべて自画像」に着想を得て立てられた企画です。もともとは、我々のボスである画家・郡司宏が2014年の特別陳列でとりあげた文章で、今回はさらにその読解を推し進めるような企画になっているのだと思います。

 

しかし、この表題の「自画像」という言葉。中村正義はやや特殊な使い方をしています。

ほんとうに絵はすべて自画像かしら。

中村正義のこの文章は、自己表現とは何か?ということ、芸術はどうあるべきかということ、短い文章の中に簡潔にまとまっています。

ただ、これが燦然と輝く完璧な理論だ!ということではなくて、むしろ矛盾や問題系を大胆に含んでいるように思います。

私の文章は、それを丁寧に読んで考えてみようという内容になっています。

 

以下ウェブサイトより

◆内藤瑶子「『絵はすべて自画像』なのか :私に溶けゆく誰かの「顔」の新たなる鋳造について」
「絵はすべて自画像」か?ーーあまりにも表現主義的、心のリアリズムともとれる中村の文章をときほぐしながら、その問いに内包される個性表現と芸術との関わり合いを考えます。人人会において大きなテーマとされてきた個々の独立した創作活動と自由。これらの理想を担保する「個性」を漠然と賛美するのではなく、その複雑なありように目を向けたいと思います。

 

 この図録は、展示会場で500円で売ってます。

人人作家いろいろ盛りだくさん、もし良ければ購入を検討してくださいませ!

 

さらに初日、25日14:00〜はこの図録企画絡みで、同じく図録企画で論考を寄稿されている大野俊治さんと私でギャラリートークを行います。

他の作家さんにもインタビューしますので、出品者も集まる予定です。

物見遊山ウェルカム!ぜひ!

 

↓詳細は以下のページでお知らせしてますヽ(´▽`)/↓

hitohitokai.org

 

展示のお知らせ「物語の中の主人公達4」@ギャラリー枝香庵

ご無沙汰しております。2月は28日まで。慌てている方もいらっしゃるのでは?(私もです…)

しかし1ヶ月以上ぶりの更新か!いちおう月2回を目指している。( ̄▽ ̄;)


今年最初の展示はギャラリー枝香庵のグループ展「物語の中の主人公達4」3月8日(木)〜また本読み企画です。作品1点で出展予定です。

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その直後には毎年恒例「人人展」もあり、こちらの運営・準備作業も佳境に入ってきました。

今回は図録企画なるものにてテキストを書かせていただけることにもなり、

ギャラリートークも出演予定。

どうなるのおいら。。相変わらず玉砕モードでやってます。ガンバル!

いちおうリンクおば。是非是非!

hitohitokai.org

 

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話をもどして、ギャラリー枝香庵のグループ展「物語の中の主人公達4」でとりあげるのは新美南吉 ごん狐です。教科書などにも収録される名作d( ̄  ̄) 

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右の加筆しない、刷りだけのも捨てがたいんだよなぁ〜🤔

「なにがしの物語の主人公を描く」ということは、絵の中にその説明を入れる必要があります。

今回だったら、「なんかの動物」ではなくて、少なくとも「キツネ」である必要がある。

私はあまり絵で説明をするということを志していないので、たいがい悩みます。

でも、時に応じていろいろな絵を描いていくことで、自分がどういったものを目指しているのかが詳細にわかっていく所もあります。

 

私はもともと美術を学んでいたわけではないし、作品を発表しながら絵を学んできたので、いろいろな機会があるということはありがたき幸せなのです。

 

新美南吉童話集 (岩波文庫)

新美南吉童話集 (岩波文庫)

 

 こういうのに入っています。でも青空文庫にもあります。

 

謹賀新年 / みなさまの健康と幸せをお祈りいたします!

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本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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大掃除ですっかり疲労困憊な幕開け。

でも、倉庫に溜まっていた不用品を処分して心機一転!

いい制作ができるといいなあ。

今年は自分にとってチャレンジングな展示企画が目白押しです。

しかも私は今年でサンサン33歳。

正念場ですな。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ

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今年が沢山の方々にとって良い年になりますように〜!

 

 

 

 

なんとかやってます / 近況

個展も終了して、もう一か月経ちました。はやいものです。
なんとか続けられそう。大きい展示が終わると「もう作家とかやめるかも…」ってくらい燃え尽きちゃう感あるんですけど、今回はちょっと目線が上むきです。


みなさまの応援・ご支援があってこそでございます!!m(__)m

改めまして、お客様・お世話になった方々に感謝申し上げます。

展示風景や作品などは、ウェブサイトに少々アップしたりしています!

yokonaito.info

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最近は何かと文章をいじっていることが多くて、肝心の画像の締め切りなどを忘れていたりする。おいおい!

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私が調査したりするのはほとんど物故作家(死んだ作家)。そういう興味の上で、知り合いのコレクターの方に手放した作品やコレクション放出・整理のことなどの話を聞くにつけ、作家の文章やまとまった資料・アーカイブがあるなしで、作品の見られ方が大きく違うことに大変な歯がゆさを感じてしまう。

特に、反アカデミズム系の画家は作品についてあまり語っていないことが多い。むしろ拒否しているように見えることもあるし、こっちが聞きたいことが資料や記録として残っていないまま亡くなっているケースもあるように思う。

そもそも画家にとって、「言葉」の捨象力に拒絶反応があるのは通常運行
もちろん、作品は作者から離れて、自律した存在であるべきだとは思うのだけど。

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先日まで羽黒洞で開催されていた「抒情の画家- 佐熊桂一郎・古茂田杏子 二人展」の佐熊桂一郎も、作家目線からは本当に面白い作家。このまま忘れられていくのはしのびなく、絵や作家にまつわることを筋立てて語ってしまいたいという欲望が抑えられない時がある。

人や作品なんて、一貫性をもった言葉で表せるはずがないのにね。 

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これが佐熊桂一郎特集が13頁も掲載された『みづゑ』1971年4月号だ!

もちろん、文脈の依存度が高い作品もあれば、低い作品もある。私はドアカデミックな現代美術をフォローしてきたわけではないし、骨とう品や物故作品の中で活動してきたから、言葉から離れた物の行き先に関する一種の無常観(?)がないわけでもない。

なくなるものがあるからこそ、今あるものに注視できるのだから。

うーん(-ω-;) まあ、いろいろ資料を集めてみてから考えよう。

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最近読んでいた本の訳者後記より。

「要約からは多くのものが抜け落ちる……それ自体としてはけっして間違いとはいえない要約からは本書を本書たらしめる『何か』が抜け落ちる」

大概これで、私は人をがっかりさせている気がする。

それにしてもこの本の説教、ささるな~人物や作品の概説なんか、一言も書けなくなりそう。

ニーチェと悪循環 (ちくま学芸文庫)

ニーチェと悪循環 (ちくま学芸文庫)

 

 

そして、ジンメルに続いてまたもや論述しない袋小路タイプの思想にはまる泥沼。今まで自分がこういうのが好きだって気づかなかった。。 

蔵書票展、ブックスモブロ会場での小展示は〜5日まで続いています。

水平線ギャラリー鎌倉での蔵書票展は終了したのですが、ブックスモブロでの小展示は〜5日まで続いています。三連休、秋晴れの鎌倉は混みそうですが、きっと気持ちいいとおもいます。
水平線ギャラリーで、売っていた蔵書票を買ってくださった方がいるそうです。
ありがとうございます!(もしよければ名乗り出ていただけるともっと喜びます)ブックスモブロにも甕の蔵書票が一枚あるはずなのですが、まだあるのかな?
 
ちなみに、こんな蔵書票でした。
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いろいろな御託を考えて、古代ギリシアの飲み会で酒を入れる甕*1をモチーフにしよう!と思ったのですが、そもそも日常的に甕なんて使わないし、そもそもどんな形のものなのか!?
ものすごい急ぎで作っていたので、とりあえずネット検索。
ルーブル美術館のデータベース(http://www.louvre.fr/jp)超すごい。
すぐにクラシック時代のクラテール*2を発見しました。
今見たら、日本語訳もあってなおすばらしい!
ただ、仕上がりは甕なのかなんなのか、よくわからんぞ!
 
それでも東京国立博物館 - コレクションのほうがシンプルで見やすいと思う。ルーブルのサイトはフラッシュが多様されすぎていて、ブラウザを選んでしまいます。
 
蔵書票を貼り付けて本も展示していたのですが、なぜか嵐山光三郎『温泉旅行記』を選書。甕の版画も含めていろいろ謎な仕事ばかりしてしまったが、
とりあえず、温泉と酒は最高です!

 

温泉旅行記 (ちくま文庫)

温泉旅行記 (ちくま文庫)

 

 

鎌倉で『蔵書票の世界展Ⅱ』~10月30日に参加しています/展示終了

ギャラリーT-BOXでの個展、おかげさまで無事終了しました。ずっと雨が続きましたが、たくさんの方々に見守っていただき感謝です!

来てくださったお客さま、サポートしてくださった皆さま、

改めましてどうもありがとうございましたm(._.)m

 

お礼や雑務、写真のマウントなどが追いつかず、展示参加もあるので、個展の様子はまたの機会にアップできればとおもいます。

いろいろな方に見て欲しい〜_(:3 」∠ )_



さてさて大そうめまぐるしいのですが、目下の展示。

24日(火)より、いつもお世話になっているリン版画工房主催による『蔵書票の世界展Ⅱ』にEX-LIBRIS(蔵書票)作品二点にて参加させていただきます。場所は鎌倉で、水平線ギャラリー・ブックスモブロの2会場あります。工房会員有志による展覧会です。

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水平線ギャラリーでの展示の様子

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活版印刷機(だよな?)ワークショップはこれでやるそう。

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蔵書票の歴史。アーツ・アンド・クラフツ運動……なるへそ!



いずれの会場でも、かなり血が騒ぐ値段での蔵書票販売があります。また水平線ギャラリー鎌倉では、実際に蔵書票を制作できるワークショップも企画されているようです。凸凹版画に加えて活版印刷も体験できるようですので、興味がある方にはとてもおすすめです。

また自分の作品の記録を撮り忘れました(^◇^;)

 

リン版画工房主催『蔵書票の世界展Ⅱ』

◉第一会場 水平線ギャラリー鎌倉 

2017年10月24日~10月30日、10:30~18:30 {初日13:00~。最終日17:00}

ーワークショップ(午後を予定) 

25日:ハイブリッド版画 ・ 26日:樹脂版ドライポイント ・ 27日:木口木版画 28日/29日:活版印刷

◉第二会場 ブックスモブロ 

2017年10月24日~11月5日、定休日や時間はお店の営業時間に準拠するのではないでしょうか?

リン版画工房のページ - リン版画工房より

 

詳細は以下をご覧いただければよいのではと思います。

🔹版画工房のページ:https://www.facebook.com/linhanga/ 
🔹リン版画工房版画詩集展:https://www.facebook.com/hangashuu/

 

電子書籍派だと豪語してなかったっけ?っていうツッコミが聞こえてきそう(^◇^;)

 

16日(月)から個展🏃初日営業後には「波の会vol.10」を開催します。

搬入なども鑑みると目前にせまってきた個展。2017年10月16日(月)~10月21日(土)八重洲・京橋T-BOXです、告知は下の方にも載っけておきます。
是非是非、お待ちしております。
 
まだやってる制作。もちろん大変ありがたいことではありますが、毎年秋も深まりつつ個展が迫るこの時期、特に胃の調子が悪いです。
そして毎度感じる「自分、絶対作家とかむいてない……」との思い(汗)
マゾなの?忘れっぽいから続けられるのかしら。
ただ絵が好きなだけじゃ、画家としてはビミョーな昨今で大変です。
 
 
ーー 
 
初日は営業後19:00から、オープニングパーティ兼イベント「波の会vol.10」今年もとくにこれといった計画もなく開催予定。
 「波の会 Vol.10」
●日時:2017年10月16日(月)19:00〜
●出演:小川敦生、3/4*1(trio in quartet solo)、舩橋陽
●会場:東京・八重洲 T-BOX

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http://www.tbox.co.jp/
〒104-0028
東京都中央区八重洲 2-8-10松岡八重洲ビル3F
TEL/FAX: 03-5200-5201

 

ほそぼそとですが、もう足掛け10年以上にわたって即興音楽に関連する活動をしてきたようです。非常にドメスティックなものではあるのですが、一緒に楽しんでくださった方々に感謝申し上げます。
何をやるのか、書くのがとても難しいのですが、いつもお世話になる小川敦生さん、3/4*1(trio in quartet solo)に加えて、今回は舩橋陽さんが音を鳴らしたりなんかしてくださるそうです。
 
内藤瑶子新作展
--もう何も考えたくない--『否考式』」
◉2017年10月16日(月)~10月21日(土)
◉11:00~19:00, 最終日は16:00まで
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◉会場:
 
 詳しい行き方は去年の個展告知のエントリでも書きました。