画家の死後:内藤瑶子の生前日記

自称絵描き|内藤瑶子のナイトー自身による、活動報告のブログです。/ 東京近辺で活動中。詳しいことはhttp://yokonaito.info/へ。

Artist in Hotel:ホテル制作、その後/仙人。

遅ればせながら、先日製作しておりましたArtist in Hotel「鯉」の部屋が、パークホテル東京のサイトにて掲載、稼働し始めたようです。制作中の写真やら「アーティストメッセージ」なるものまで記載され、小っ恥ずかしいというか、なんか心配(ノーメーク…)。。

サイト→http://www.parkhoteltokyo.com/artcolours/aih.html

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=Ph4BJeS_fCQ&w=560&h=315]動画。なんか自分で感動しちゃった…💣💥プロのカメラマンさんの技がすごすぎる!

関係者の方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。m(__)m

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初めての「客室まるごとの装飾」。はじめは緊張で、ずっと息が臭かったです。大汗。リラックスできる「ホテルの客室」という機能は残したいと思っていたので、わりにアッサリしています。それゆえ、自分のアピール度はこれでいいのかなぁ…というジレンマもありました。ほとんど外国からのお客様とのこと。楽しい日本の思い出になってくれればいいな!と願うばかりです。

31日の読売新聞(全国版だって!すげい)に、この企画の記事が掲載されていました。10年以上お世話になっている、人人会の大パイセン成田朱希さんの部屋と、制作中に大変お世話になった水口和紀さんが載っています。私は掲載には至らず残念!

◉ちなみに人人会のホームページ、目下製作中です。

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鯉に子供が乗っている図ですが、沢山の方が「浦島太郎?」と思われたようです。

水墨画などで鯉に乗っているのは、「琴高仙人」。右の山や岩も、実は仙人の住む桃源郷、蓬莱島などからイメージしました。(ちなみに浦島太郎も、ルーツは中国の神仙思想とされているんですよね。竜宮が、実は蓬莱山の変容だとか。http://homepage1.nifty.com/miuras-tiger/ryugu.html 偶然!)

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しかし「仙人」。本来ノホホンとしたおじいさんではありません。仙人になること(主に不老不死)を目的とした考え方を「神仙思想」とするのですが、その方法は怪しさ・エロさ・グロさ、三拍子そろって密かにマイブームです。さすが中国4000年の歴史。

と、ここで色々と魅力について力説したかったのですが、神仙や道教についての情報はネットにあまり見当たりません…気軽に紹介できなくて残念。そういや、私に道教を教えてくれた先生(下の本、おもしろいですよ!)によれば『封神演義』というマンガがあると。原作も未読ダナ。

それにしても、巷の通説には、仙人メソッドエロ部門がゴッソリ抜けていますね。房中術。この説明が一番フツウだと思います:https://kotobank.jp/word/%E6%88%BF%E4%B8%AD%E8%A1%93-132297

「気」の思想から見る道教の房中術―いまに生きる古代中国の性愛長寿法 (心と教養シリーズ) 「気」の思想から見る道教の房中術―いまに生きる古代中国の性愛長寿法 (心と教養シリーズ) 坂出 祥伸 梅川 純代by G-Tools

少年ジャンプで紹介できるのかなw。

平凡社の『哲学事典』などでは、「神仙説: 古代中国に流布された迷信信仰の一つ」とされてますね。冷たいナァ。医学的(という表現でいいのかわかりませんが)に発展した側面もある思うので、信仰としてしまうと苦しいですね。

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そういえば忙しかった期間、展覧会ステートメントや美術に関するテキスト(しかもみんなムズイ)を読む機会がありました。

東アジアが日本の文化芸術に与えた影響は計り知れないと思うのですが、いわゆるセイヨウな理論・法則とか、西洋東洋(日本)をザクッと対比させて話をする人は多くとも、中国の話は単語すら皆無でしたね。まさに近くて遠い国。もはや子供を連れて観光するのも気がひけるほど遠い国。

世界遺産とか行ってみたい!息子が小学校になるころには空気も良くなっているといいなぁ〜