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画家の死後:内藤瑶子の生前日記

自称絵描き|内藤瑶子のナイトー自身による、活動報告のブログです。/ 東京近辺で活動中。詳しいことはhttp://yokonaito.info/へ。

展示のお知らせ12月3日(土)~「装幀画展Ⅳ」/と、その本の話

大統領選挙、盛り上ってましたね。

私が見ていたワイドショーはなんだったの!?こんなに予想が外れるなんて。
「隠れトランプ支持」なかなか衝撃的でした。何気ないホラの積み重なりがこんなこんなことに。ホンネとタテマエなんて違って当然でしょうが、まさかここまでの沙汰になると人間の末恐ろしさを感じます。
 
殺人鬼に追い詰められても嘘はつくなと言っていた、近代の哲学者*1も逆にノーテンキなんだか。現代や、まさにクソくだらないホラ話にまみれ、笑えねぇ悪趣味なコントのような世の中から逃れられないのか?というかんじ。「自由」の予感はまったくしてこないけど。。まぁボチボチがんばりましょう。
 
ーー
 
今年最後の展示は、かなり大人数のグループ企画です。
好きな本を選んで、妄想で装丁画を描き、勝手に装丁するという趣旨のものです。
あまりお会いしたことのない作家さんばかり、しかもベテランの方ばかりな気が‥
がんばろう!(>人<;)
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装幀画展Ⅳ 
2016年12月3日(土)~11日(日) 
11:00~19:00 最終日17:00まで 
@パレットギャラリー麻布十番 
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私は当初、特に思い入れもなかったのですが💣、フィリップ・K・ディックヴァリス」という作品を選びました。
なぜ思い入れもないのに選んだのかと申しますと、その本の装丁画が好きだったからです。
藤野一友、またの名を中川彩子。病気で筆を折り、活動したのは30代半ばまでで、1980年に亡くなった作家です。*2
女性名ペンネームでの活動はビザ〜ルな仕事で、本名では二科展などで活躍していたそう。

 作品は多くが福岡市美術館に収蔵されているようで、いつか見にいってみたいものです。

天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集

天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集

 

 

 
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↑これが「ヴァリス」の装丁画だった「抽象的な籠」1964年の作品です。
 
この小説は最近、山形浩生さんによる新訳(ヴァリス〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF))が出て、こちらのほうが読みやすいのですが、藤野さんの装丁画は残念ながら使われないままとなっておるようです。
 
その後、心していろいろ読ませていただきました。
 
ジャンルはSFですが、内容は宗教体験の独白というか‥SFじゃなくね?と思い、出ているいろいろな評論なども合わせて読んでいます。これがなかなか面白いです。
思い入れの多い本となりました。
 
ーー
 
私が所属している人人会でも、こういった幻想絵画系の作家さんの系譜があり、来年の特別陳列もどうやらこちら側に。
 

 

*1:カント、1797年の論文『人間愛から嘘をつく権利と称されるものについて』。わかりやすい説明を見つけました→行き過ぎた厳格主義のカリカチュアとして悪名高い。人殺しに追われる友人を匿っているとき、人殺しが友人はこの家にいるかと尋ねたとしても、友人の所在について嘘をついてはならない、とカントは言い放つ。 http://www2.human.niigata-u.ac.jp/~mt/ningen/2011/09/post_58.php 嘘問題、ホラ話。身近でシンプルに面白いテーマです。

*2:ちなみに、藤野さんの作品は、『虚構の目』『ティモシー・アーチャーの転生』『聖なる侵入』などのディック本の装丁画でもあるとのこと。