展示見聞録
先日は、育児にお暇をいただいて展示散策。
昨年取り組ませていただいた「アーティスト・イン・ホテル」プロジェクトの写真展が、共同通信ビル3Fのホテル入り口近くのエントランスで展示中とのことで、拝見しました。
【写真展】アーティストたちの熱気 Vol.2 ~彼らはいかにして壁紙をキャンバスにしたか~ | イベント | パークホテル東京(公式ホームページ|ベストレート保証)アーティスト イン ホテル
まことに僭越ながら自分の写真も飾ってあります。色々と宣伝していただき本当にありがたい!(左下です。)
が、スゲー目が出っ張ってる自分を再確認。小学生のころのアダ名「デメキン」。
今更何を気にするわけではないけれど、ちょっと恥ずかしい。。
アトリウムで「青春展」、31Fで「中村眞弥子展 雲の庭」など、いろいろ見ることができるので充実感があります。エレベーターホールがいい匂い!ずっと泊まらせていただいていたので、なんか入るとホッとします。
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その後、三ノ輪にあるスペースdikeで催されている、友人の半田晴子さんの個展「synthesis」へ伺いました。展示された写真は、「同語反復」のように"繰り返し合わせた部分"がところどころあり、さらに展示タイトル「synthesis(総合)」はカント認識哲学のテクニカルタームとのこと(たぶん「総合的判断」とかのこと?)
のっけからの高尚さにキンチョーしながらもご本人からいろいろお話しを聞けました。
space dike: 半田晴子個展「synthesis」http://spacedike.blogspot.jp/2016/03/handasynthesis.html
必死に教科書的な哲学史を思い起こしつつ、帰って本で復習。。 。
キーワードだけ見ると、命題、認識とかを扱っているのかなぁと思うのですが、半田さんが言う「同語反復」というのは、命題云々だけでなく、ものの有り様や存在とかの問題なのかも?どうしてこの図がトートロジーなのか?ムズスギル・・。*1曇り空の写真がいいかんじでした。何かを突き詰めて考えると、すべて快晴とはいきませんね。
というか「現代美術」ってそんなことを考えなければならないのか!?
首や頭が痛くなってくるので、すぐ酒が飲みたくなる!
息子の寝る時間に合わせて帰るため、その日は執念(か?)で16時から酒を呑む約束を果たしましたが、本来の目的であった横浜美術館の村上隆コレクションを見逃す...
(´Д` )アァー
*1:最近、この問題群を"柄谷行人の「ゲーデル問題」"と呼ぶことを知りました。経済学者の岩井克人さんの著作でも貨幣や法律、言語などでこのパラドックスを扱っていて、おもしろく、たいへんハマっていました。いろいろ掘っていると、元々は(たぶん)柄谷行人さんだった!(;゜0゜)共著も出しているし、本人も影響を受けているとのことが載ってました。
読みやすいのはこれなど。
初出は2000年前後の『大航海』、美(術)についてはあまり触れられていないのですが、ケインズの「美人投票」https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E4%BA%BA%E6%8A%95%E7%A5%A8 など、けっこう面白い話が載っていましたヨ。
第40回人人展、終了しました!
人人展、終了しました。お越しくださったお客様に感謝いたします〜!
http://nakamuramasayoshi.com/_wp/wp-content/uploads/2012/07/book_document.pdf
【告知(と無駄話)】「第40回人人展」特別陳列「連続する在野」、追悼展示:松 三郎
この表紙絵のタイトルである昭和20年(1945年)の夏とは、まさに原爆が投下され、敗戦する最中。この『現代の眼613』の二番目に載っている「告発と眼差し 」という文中で指摘されていることを踏まえれば、この『昭和20年・夏』を見ている我々もまた、何かを告発されているのでしょうか。
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画集などを確認すると、山下菊二は天皇制につらなる根源的な権力構造の問題、犯罪性(山下菊二の考えによれば、民衆のあいだの階層分化にもとづく差別構造と対応するらしい。。)「加害者としての自己を生んだ基板」と対決し続けたとされているらしい。松さんのことを思い出していると、我々が必死で重ねている言葉や議論に一体どんな価値があるのだろうと思ってしまう。
人人会のメンバーは、かなり強力な作品を前にワサワサしております。
「人人会」のウェブサイトを制作しました!/美術グループのあれやこれや
◉「人人会」とは
◉「反体制」というスローガンについて
◉「場」としての人人会と私
中村正義、星野眞吾、山下菊二、斎藤真一、大島哲以、三上 誠
佐熊桂一郎、平賀敬、佐藤多持、堀 越雄、沼沢 仁、大熊雅博…
楽しみです!詳しくは下記にて。
2016年~新年のごあいさつ
T-BOXでの個展「MORTALS」終了しました。雑感など。
あまり何年目とか何回目とか数えて記念したりすることはないのですが、23回目の個展でした。みょうに感慨深いものがありました。 TーBOXで企画していただくのも既に8回目!
いつも展示に来ていただいたり、購入していただいたりするお客様や、自分の作品を取り扱ってくださる方々、先輩などにお世話になっておるばかりで、ボールを投げ返せているという実感はまったくない。。そういうことを考えれば、「感謝〜!」という口当たりの良い言葉よりも、どちらかと言えば暗澹たる気持ちになるばかり。
回を重ねるごとに何かしら解っていくのかなと思いきや、未だ何もわからず。 よって今から絵を描こう、作家として漕ぎ出そうとする人に申し上げられることなど皆無であり、「なんかずっとわからないままなんだよね、ハハハ」ぐらいが限度。情けないかぎりですな。
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TーBOXでは近年、版画作品を中心に展示してきました。(画廊主の意向というのもあるのですが)
木版リトグラフなどの凸版と平版の併用か、オーソドックスな板目木版(凸版)を多く制作しましたが、今回は凹版で制作しました。版表現には、いろいろと考えさせられる事もあったと思います。
絵も1つのメディアですから、頭の中のイメージと出てきた画面というのが完全一致することはないでしょう。だから、画面に出てくる有様に身をゆだね、出てきたものを受け入れ、解釈しながら進めていくしかありません。
版表現はプリントしてみて、初めて自分が何をしようとしているのか分かる。反転させて次元が変わり、刷るというスタンスを踏むことで、「画面」という結果の受け止め方、程よい距離感を自然に学ぶのかもしれません。
年内にリリースできる情報があるかもしれませんが 、今年の展示はこれで終わりです。
来年は3月の人人展@都美術館が最初かな?今年もたいへんお世話になりました!
個展、来週の月曜日からです!/「波の会vol.9」詳細が決定しました。
来週の月曜日からギャラリーT-BOXでの個展がはじまります〜!東京駅から歩ける立地です。どうぞみなさまお立寄くださいませ〜
前回のバタバタを反省。少し前に告知できてホッとしております。いつも素敵な出演者にめぐまれ、幸せです。ささやかながら軽食なども用意しつつ、お待ちしております!
「波の会vol.9」
- 日時
- 2015年10月30日(金) 18:30~(本展会期は26日~31日)
- 無料・出入り自由
- 出演者(あいうえお順):
- 上運天淳市
- qumononoss(井村一巴+小川敦生)
- 3/4*1(trio in quartet solo)
- 平間貴大