画家の死後:内藤瑶子の生前日記

自称絵描き|内藤瑶子のナイトー自身による、活動報告のブログです。/ 東京近辺で活動中。詳しいことはhttp://yokonaito.info/へ。

「団扇と風鈴展」@ギャラリーアビアント/最近行った大型展の感想

更新をご無沙汰している間に、リン版画工房の展示、それから銀座のギャラリー枝香庵でのグループ展「絵と音楽と響きあうほどに」、2つの展示が無事終了しています。関わってくださった皆様に感謝申し上げますm(._.)m

それにしても、宣伝もせず、一体何のためにブログを開設してるんだろ……?

でも、最近はちょっとオタクっぽい内容を読んで声をかけてくださる方もいて、うれしいです!

 

とりあえず、日からは毎年恒例となっていた「団扇と風鈴展」@ギャラリーアビアント(http://abientot.main.jp)に、それぞれ2つずつ、計4点出品します。浅草の朝日アートスクエアの近くです。

今年で10回を迎えるとのことで、ひと段落つける(来年はやらない?)と聞いています。

皆さん奮って遊びに来てくださいね。

 

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団扇を二本出品します。

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風鈴も二個。馬の模様です。ガラスにリバースペイント、小さい版画の短冊が付いています。


 

8月の7日、8日、9日は湯島の画廊・羽黒洞(http://www.hagurodo.jp)で版画のワークショップを開催します。今回はちょっと新作も展示予定です。

もう何回も来てくださっている方もいるので、ちょっと違った内容にしようかな?思案中。

 

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枝香庵での展示、こんな感じでした。《リズムはリズム》(プリペアドピアノ)コラグラフに手彩色、a5くらいの大きさです。

 

最近行った大型展。

下記のほかには、西洋美術館開館60周年の「松方コレクション展」、平塚市美術館「空間に線を引く-彫刻とデッサン展」など。この彫刻展はあとをひく、衝撃の展示でした。

うまく言葉が出てきませんねぇ。絵を描くなら、彫刻しなきゃダメなんじゃないのか。。やばい。。と思ってしまう、そんな展示でした。

 

■「―THE BODY―」町田市立国際版画美術館

ひどい土砂降りの中、町田駅から徒歩で片道20分。その後の予定もあって、滞在できる時間はわずか30分。雨の中歩いているほうが長かった(泣)。

特に印象に残ったのは第1部のデューラーの展示。彼のウィトルウィウスのカノン研究がどのような作品に結実したのか。その1つが有名なエングレーヴィング作品《ネメシス》で、カノン研究の中でも、デューラーによる人体はやっぱり抜群にかわいかった。

今考えると滑稽な研究なのかもしれませんが、現実と微妙にずれた身体の形が、むしろ個人的な理想の世界へ連れて行ってくれるような、そういう魅力がありました。

一方、デューラーが参考にしたと思われるルネサンス時代に刷られていたウィトルウィウス『建築論』の挿絵は思いのほかユルイ(笑)

ラテン語、イタリア語、ドイツ語と何冊か展示されていたのですが、ウィトルウィウス的人体を比べて見られるのが面白かったです。何れにせよ、知恵を絞って考えられていたんですね。

 

■「絵を見るとき、あなたは何を見ているの?」栃木県立美術館

旅行の滞在先の近くにあったので立ち寄りました。

落ち着いた美術館で、山岡コレクション……(http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/t140111/virtualtour/index.html)渋いぜ。。近くにあったら通いたい美術館です。図録の文章も面白いので、今回のを含めて何冊か買ってしまいました。

 

藤田嗣治の「おかっぱ頭姿としては最初期」(!)の自画像が発見されたとのことで、お披露目されていました。アメリカに渡る友人・桑重儀一のために描かれた寄せ書きで、パリに滞在していた山本鼎島崎藤村らと一緒に描いたものらしい。

藤田嗣治といえば、そろそろ笹木繁男さんによる藤田研究の集大成とも言える著作も刊行されますね。下巻は未だだそうですが、上巻は取り扱っている画廊などで見られます。「団扇と風鈴展」のアビアントさんにもありましたよ(宣伝♫)

 

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